私は20代後半から30代後半までパニック障害でした。
症状はそこまで酷くなかったので、重症度は軽度(たまに中度程度の発作がありました)でした。
今回は私がどうやって克服したのかを紹介しようと思います。
まずは簡単に私の発作の症状と発作が起こる状況について軽く触れておきます。
■発作の症状
・動悸がはじまり脂汗が出て目の前が真っ白になりそうになりながら、めちゃくちゃ不安になる
・動悸がはじまりめまい(立っていられないほどではない)がして、めちゃくちゃ不安になる
■発作が起きる(起きそうになる)主な状況
・一人で車を運転しているときの渋滞(特に高速道路やトンネル内)
・一人で電車に乗っているとき
・会議や集会等
さて、ここからが本題の私の克服するまでの歩みですwww
まずは心療内科に行き、診断してもらいました。
軽度と診断されたので頓服薬として「アルブラゾラム」とめまい用の「メリスロン」を処方してもらいました。
最初の頃は「あ、ヤバイな」という時や一人で電車や高速道路に乗る前に「アルブラゾラム」を飲んでいました。
ちなみに私に「アルブラゾラム」は合っていました。
また、発作が起こると「このまま死んでしまうんじゃないか?」と思ってしまうのですが、医師から「発作では絶対に死なない」と言われていたので、ギリギリまで「大丈夫!大丈夫!」と自分に言い聞かせていました。
あと「また発作が起こったらどうしよう」と考えるのが一番良くないので、他のことを考えるためにスマホは必須でした。
他にも「以前は電車で旅するの好きだったじゃないか!だから今も電車に乗ることは楽しいはず!」と思ったり等、とにかくポジティブ思考に努めました。
そういった感じで、徐々に改善していったのですが、劇的に効果があったのが「ランニング」と「自転車」でした。
私の場合は、ホントにこの二つをはじめてからはあっという間でした。
では、なぜ「ランニング」と「自転車」でほぼ克服できたのか。
それは「自信がついた」からです。
改善する前は犬の散歩やスーパー等で買い物をしている時ですら、「あれ?ちょっとこれはヤバいかな・・・」といった発作一歩手前の状態になるときがありました。
なので出歩くことも不安になり運動もしなくなった私は徐々に太ってしまい、もう最悪の状態でした。
特に運動が好きだった私は太ったことが一番気に入らず悶々としていましたが、どうにも我慢が出来ずに軽いランニングから挑戦することにしました。
最初はかなり不安もありましたが、無理をしなかったお陰で走っている途中や走り終えてからも症状が出ないことが続き「おぉ!これはなかなか良い兆候だぞ」となりなした。
やはり「成功体験」は重要で、ランニング中・後に発作が起きないことが続くと、純粋に走ることに集中でき、発作等のことを考えなくなるのです。
そうなると徐々に距離を延ばしたり強度を上げたりしたくなります。
そしてまた「成功体験」を積み上げていきました。
で、ランニングで徐々に自信がつき始めた頃、友人の影響でちょっと自転車にも興味が出てきて、この状態ならとりあえず自転車通勤なら出来るんじゃないかと考え、クロスバイクを購入しました。
これが思いのほか楽しく、さらに良い「成功体験」になりました。
なので休日にはクロスバイクで遠出したり、長めのランニングをしたりするようになり結構あっという間に体は絞られ痩せました。
しかも体調も良い!
この頃になると少なくともランニングやサイクリング、犬の散歩等、屋外での単独行動時の不安はほぼなくなっていました。
で、最後の仕上げがロードバイクでした。
ロードバイクでさらに長い距離を走ったり、酸欠で目の前がチカチカしたり白くなりそうになるほどの強度で坂道を上ったりしても大丈夫だったので、「ほら!一人でこんなに運動しながら遠くまで行っても全然大丈夫じゃないか!!」と完全に自信がつきました。
すると日常生活でもほぼパニックのことは考えなくなったので、一人での電車や車の長距離移動にも挑戦できるようになり、これまた成功体験のお陰で克服することができました。
とまぁ~こんな感じでほぼ克服できたので、もう何年も薬を飲んでいません。
一人で新幹線に乗って長距離移動もできます。
もちろん一人で高速道路にも乗れます。
ただ、4年ほど前に飛行機に乗った時は流石に不安で行は予防のため薬を飲みました。
でも、帰りは飲まずにチャレンジしましたが、一人ではなかったおかげなのか大丈夫でした。
飛行機はなかなか機会がないのでまだ多少不安ですが、一人でなければ頓服薬を持っていれば、長時間フライトも大丈夫だと思います。
そんな感じで以前とほぼ変わらない生活に戻れました。
最後に個人的にこれも重要だと思ったことを。
・家族や友人には全てを話しました。
話すことで心が少し楽になるし、一緒にいるときにもし発作が起こっても理解があるので安心です。
・症状が改善してきてもお守り代わりに薬を持ち歩く。
この薬のある安心感は大きいです。ホントに良くなれば薬の存在を忘れていきますww
とにかく「成功体験」を積み上げ不安要素を一つ一つ取り除いていくのが克服への一番の近道だと個人的には思っています。